HUGBOXから大切なお知らせ
最近、「生肉フードと薬剤耐性菌(AMR)」についての研究や話題を目にする機会が増えてきました。HUGBOXにも、このテーマについてご不安やご質問を寄せてくださるお客様が増えています。
大切な家族である愛犬・愛猫の食事だからこそ、気になるのは当然のことです。HUGBOXでは、この問題を軽く考えることなく、国内外の研究や公的機関の情報を継続的に確認しながら、できる限り正確でわかりやすい形でお伝えしたいと考えています。
薬剤耐性菌とは?
薬剤耐性菌とは、抗菌薬(抗生物質)が効きにくくなった細菌のことです。これは世界的にも重要な課題であり、人・動物・環境・食品はすべてつながっているという One Health(ワンヘルス) の考え方のもとで議論されています。
WHOやFAOなどの国際機関では、薬剤耐性菌は主に人や動物の医療現場における抗菌薬の使用によって生まれ、その後、さまざまな経路を通じて広がっていくと説明されています。つまり、薬剤耐性菌の問題は、ひとつの食品だけで起こるものではなく、社会全体で考えるべきテーマです。
生肉フードだけが特別な原因なのでしょうか?
現時点では、生肉フードだけが特別に薬剤耐性菌の原因になると断定できる科学的根拠は確認されていません。
これまでの研究では、生肉だけでなく、以下のような食品からも薬剤耐性菌が検出されることが報告されています。
- 精肉
- 刺身や生魚
- 野菜などの生鮮食品
つまり、これは生肉ペットフードだけに限った話ではなく、生鮮食品全体に関わるテーマとして理解する必要があります。
また、私たち人間や動物の体内・生活環境のなかにも、もともとさまざまな細菌が存在しており、その中に耐性菌が含まれている可能性もあると考えられています。
「検出された」と「健康被害が起きた」は同じではありません
ここでとても大切なのは、「薬剤耐性菌が検出されたこと」 と 「それによって健康被害が起きたこと」 は、同じ意味ではないという点です。
生肉や精肉製品から薬剤耐性菌が検出されたという研究はあります。一方で、現時点では、それが直接健康被害を引き起こしたと明確に示された事例は確認されていません。
また、薬剤耐性菌の増加に影響する要因としては、食品から取り込むことだけでなく、抗菌薬の使用そのものが大きく関わると考えられています。
そのため、
- 「生肉フードはまったく無関係」と言い切ることもできない
- かといって「生肉フードが原因で耐性菌が増える」と断定することもできない
というのが、現時点での科学的に誠実な整理だとHUGBOXは考えています。
HUGBOXの考え方
HUGBOXはローフード事業者として、薬剤耐性菌の問題を軽視することは一切ありません。
私たちは、
- 海外論文
- 国際機関のレポート
- 行政機関の発信
- 獣医師や研究者の見解
などを継続的に確認しながら、「犬や猫に生肉を与えること」と薬剤耐性菌の関係について、国内外の情報を丁寧に追い続けています。
また、藤田医科大学発の腸活啓発ベンチャーである株式会社バイオシスラボとともに、どのような菌が存在し、どのような耐性化が起こりうるのか、さらにどのような衛生対策が必要なのかについて、研究と確認を進めています。
そのうえで、現時点では次のように考えています。
- 生肉が薬剤耐性菌を増やすと明確に証明されたわけではない
- 一方で、完全に無関係と断言することも適切ではない
HUGBOXは、このような不確実性も含めて正直にお伝えしながら、新しい知見に応じて見解や対応を更新してまいります。
これまでの利用状況について
HUGBOXの製品は、これまでに1万人以上のお客様にご利用いただいています。その中で、薬剤耐性菌が直接の原因と考えられる健康被害の報告は、現時点では確認されていません。
また、藤田医科大学発ベンチャーである株式会社バイオシスラボの協力のもと、HUGBOX製品に含まれる細菌数について改めて調査を行った結果、生食が可能なレベルで非常に少ないという結果も得ています。
さらに、HUGBOXでは、現状に安心しきるのではなく、株式会社バイオシスラボと連携しながら、製品中に存在する菌の種類や耐性の有無、必要な衛生対策について今後も継続して情報を確認し、必要な対応を重ねていく方針です。
もちろん、これは「今後も絶対に問題が起きない」という意味ではありません。だからこそHUGBOXでは、現状に安心しきることなく、引き続き丁寧に確認と対策を進めてまいります。
行政の見解について
現在のところ日本では、薬剤耐性菌だけを理由として、生肉ペットフードに対する直接的な規制や指導が出されている状況は確認されていません。
一方で、一般的な衛生管理や食中毒菌対策に関する考え方やガイドラインは存在しています。HUGBOXでは、そうした衛生管理の考え方に沿って製造・管理を行うとともに、より早い段階で必要な対策をとれるよう、管理体制の整備も進めています。
HUGBOXが大切にしていること
薬剤耐性菌は、ゼロリスクを目指すことが簡単ではないテーマです。だからこそHUGBOXは、次の姿勢を大切にしています。
- すでに分かっていることと、まだ分かっていないことを分けてお伝えすること
- 不安をあおるのではなく、中立で科学的な視点を大切にすること
- 新しい知見が出てきたときには、柔軟に方針を見直すこと
- ローフードのメリットだけでなく、注意点についても誠実に向き合うこと
生肉フードを選ぶかどうかは、飼い主さまにとって大切な判断です。だからこそ、断片的な情報ではなく、できるだけ正確でバランスの取れた情報をもとに判断していただきたいと考えています。
また、生食に限らず、薬剤耐性菌の問題は、抗菌薬が使われる現代において避けて通れない課題でもあります。そのことを理解したうえで、愛犬・愛猫の体調、体質、便の状態、食後の様子などをしっかり見ながら、その子に合った食事を選んでいただくことが何より大切だとHUGBOXは考えています。
私たちは、生食が本来の体づくりをサポートし、十分な胃酸分泌を促し、菌に負けにくい身体づくりの一助になる可能性があると考えています。一方で、こうしたテーマについては今後も科学的知見を丁寧に見守りながら、誠実な情報発信を続けてまいります。
よくいただくご質問(FAQ)
Q. 生肉を食べると、薬剤耐性菌が増えるのですか?
現時点では、生肉を食べたことによって薬剤耐性菌が増えると証明されたわけではありません。
薬剤耐性菌は、生肉だけでなく、精肉・刺身・生魚・野菜などの生鮮食品全般で報告されています。また、耐性菌の問題には、医療や獣医療の現場での抗菌薬使用も大きく関わるとされています。
そのため、「生肉だけが原因」と考えるのではなく、より広い視点で捉えることが大切です。
Q. 「耐性菌が見つかった研究がある」と聞きましたが、本当ですか?
はい、犬の便などから薬剤耐性菌が検出された研究はあります。
ただし、ここで注意が必要なのは、“見つかった”ことと、“新たに増えた”ことは同じではない という点です。
検出されたという結果は、その時点で一時的に保有していた可能性を示すものであり、それだけで健康被害や持続的な増加を意味するわけではありません。同様の報告は、人が食べる刺身や生魚などの食品でも見られます。
Q. 犬から人へうつることはありますか?
理論的には、可能性を完全に否定することはできません。ただし、生肉フードを食べている家庭で感染症が増えていると示した明確なデータは、現時点では確認されていません。
また、薬剤耐性菌は人・動物・環境のさまざまな場所に存在しうるため、特定の食品だけを原因と考えることはできません。
日常的には、どの食品であっても共通して、
- 食器や手を清潔に保つ
- 食材の保管方法に注意する
- 体調に不安がある場合は獣医師に相談する
といった基本的な衛生管理が大切です。